「Wi-Fi 6 アクセスポイント(AP)を導入したいが、何台必要かわからない」「メーカーの説明書だと一台でカバーできることになっているのに、実際は電波が届かない」──福岡で事務所のWi-Fi整備を担当する方からよくいただくご相談です。Wi-Fi 6の性能を活かすには、AP単体のスペックよりも配置と台数の設計が重要です。この記事では、オフィスのWi-Fi 6 AP配置を考える基本フレームと、福岡で実際にご相談を受けるレイアウト別の設計例を解説します。

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Wi-Fi 6 APの台数は「面積」より「同時接続台数」で決める

カタログには「最大同時接続100台」「カバー範囲300㎡」などの数字が並びますが、実際に必要な台数は別の観点で決めます。

カタログ値と実用値のギャップ

「同時接続100台」というカタログ値は、各端末がほとんど通信していない待機状態を含めた値です。実際にビデオ会議・動画ストリーミング・大容量ファイル送受信が同時に走ると、業務用APでも30〜50台で限界が見えます。

台数を決める4つの観点

  1. 同時接続台数:ピーク時間帯に同時にWi-Fiを使う台数
  2. 用途:軽い業務(メール・Slack)かビデオ会議か4K動画か
  3. フロア形状:開放的か、パーティションや個室が多いか
  4. 建材:コンクリート柱・スチール棚・パーティションの量

オフィスタイプ別のAP台数目安

オフィス規模 面積目安 AP台数 備考
10名規模・開放的 50〜80㎡ 1〜2台 パーティションなし
10名規模・個室複数 50〜80㎡ 2〜3台 会議室・社長室がある場合
20〜30名規模 120〜200㎡ 2〜4台 レイアウト次第
50名規模・1フロア 250〜400㎡ 4〜6台 同時接続多め前提
50名規模・複数フロア フロアごとに2〜3台 フロア間はLAN配線
100名規模 500㎡超 8台以上 業務用機種+PoE+スイッチ

あくまで目安です。実際の台数は現地調査でフロア形状と建材を確認したうえで確定させます。

配置の基本ルール

ルール1:APは天井設置が基本

業務用Wi-Fi 6 APは天井設置を前提に設計されています。机の上や柱に取り付けると、電波が偏ったり、人の頭・什器で遮られたりして性能を発揮できません。

ルール2:APとAPの距離は「8〜15m」を基本に

近すぎると電波同士が干渉し、遠すぎると間にデッドゾーンができます。一般的な業務用APなら8〜15mが目安です。

ルール3:金属・コンクリートを挟まない位置に

サーバールーム、書庫、スチール棚の裏側に置くと電波が大きく減衰します。配置を決めるときはフロアの建材も確認します。

ルール4:会議室は単独で1台が望ましい

会議室は同時接続が集中し、ビデオ会議の帯域要求も高いため、別途1台を確保するのが理想です。中規模オフィスでは「執務スペース用」「会議室用」を分けるのが定石です。

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レイアウト別の設計例:3パターン

パターン1:20名規模・縦長オフィス(150㎡)

奥行きが長い縦長オフィスでは、入口側・中央・奥にそれぞれ1台のAP配置が基本です。合計3台でカバーします。エントランス用に来客用VLANを別SSIDで配信します。

パターン2:30名規模・複数の個室がある(200㎡)

個室や会議室が3〜5部屋ある場合、開放的な執務スペース1台+会議室の中心に1台+廊下に1台で、合計3台前後の構成が一般的です。会議室の壁が厚い場合は会議室個別にもう1台を追加します。

パターン3:50名規模・1フロア開放型(350㎡)

開放型のオフィスは見通しが良い反面、人の密集による電波減衰が大きく、3〜4台では足りないことがあります。4〜6台で配置し、混雑時に1台のAPに接続が集中しないよう、APごとに最大接続台数を設定します。

PoE+対応スイッチで給電を一本化

業務用Wi-Fi 6 APは、PoE+(IEEE 802.3at)給電に対応しているものが主流です。これにより、APごとに電源工事をせずにLANケーブル1本だけで給電と通信ができます。複数台のAPを点在配置するオフィスでは、PoE+対応スイッチを基幹にすることで配線本数を抑えられます。詳しくはオフィス・テナント向けページもご参照ください。

APの機種選定:家庭用と業務用の違い

項目 家庭用 業務用
同時接続安定性 20台前後で不安定化 50〜100台でも安定
管理機能 個別管理 コントローラで一元管理
VLAN対応 多くは非対応 標準対応
給電 ACアダプタ PoE+対応
価格 1万円台〜 3〜10万円/台
耐久性 3〜5年 5〜7年

福岡で実際に提案する機種例

事務所規模・予算に応じて、Aruba Instant On、YAMAHA WLX、TP-Link Omada、NEC UNIVERGE WAなどから選定します。コントローラレス(クラウド管理)の機種は中小オフィスとの相性が良く、運用負荷が低いのが特徴です。

失敗例:よくある間違ったAP配置

失敗1:エントランス1か所だけにAP

「エントランスにルーター兼APを置けば全フロアで使えるはず」と思いきや、フロア奥や会議室で電波が弱くなる典型例です。

失敗2:APが家庭用×3台

家庭用ルーターを3台置いてWi-Fi名を分けると、PCの自動切替が効かず、特定のAPに接続が偏ります。業務用ローミング機能のないAPを増やしてもムラが解消しません。

失敗3:会議室の電波が見落とされている

パーティションで仕切られた会議室は、APから5m以内にあっても電波が極端に弱くなることがあります。会議室の数だけ別途AP配置を検討します。

福岡のオフィスWi-Fi整備でよくあるご質問

Q. 既存のLAN配線を活かしたままAPだけ増設できますか?

はい、可能です。既設LAN配線にPoE+対応スイッチを追加し、そこから新規APを天井に設置する構成が一般的です。詳しくは工事の費用ページで参考価格を掲載しています。

Q. AP増設は1台から依頼できますか?

はい、1台からでも対応します。25,000円〜(機器代別)が目安です。

Q. ローミング対応で席を移動しても接続が切れないようにできますか?

業務用APとコントローラの組み合わせで実現できます。執務スペース・会議室・休憩室を移動しても、同じSSIDで自動切替されます。

Q. 既設の家庭用ルーターから業務用APへ切替えるとどれくらい変わりますか?

同時接続15台超のオフィスなら、切替えで体感がはっきり変わるケースが多くあります。Q&Aもご参照ください。

まとめ:AP配置は「フロアレイアウトと建材」で決まる

オフィスのWi-Fi 6 AP配置は、AP単体の性能よりも、フロア形状・建材・同時接続台数・用途で台数と位置を決めます。福岡市内の中小オフィスで多いのは、20名規模で2〜3台、50名規模で4〜6台という構成です。「うちのオフィスは何台必要?」というご相談は、フロアレイアウト図と人数規模をLINEに送っていただければ、概略のAP配置案を返答できます。営業電話はかけません。

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